ラブライブノート lovelive note

Lovelive is one of the best "art"s of Japan. どうか、多くの人に届きますように。

シリーズの枠を超えて#2 「Lovelive Sunshineのサントラ、Lovelive(無印)と対応してる説」

ラブライブサンシャインでは、時折ラブライブ!(無印)のオマージュのようなシーンや演出がありますが、実はサントラにもそのような部分があるというお話です。

なお、この記事の内容の半分程度はこの方のブログを参考にさせていただいております。心より感謝申し上げます。→ http://torys.hatenablog.jp/entry/OST/8

 

→お急ぎの方は☆〜★の部分へ

 

なぜか問題形式になっていますが…

(問題を作っていたのをコピペしただけだからですね…orz)

 

 

 皆さんは、OST『始まりの物語』をご存知でしょうか。

 

 この楽曲は、『ラブライブ!サンシャイン!!』アニメ1期OST『Sailing to the Sunshine』の中で最後に収録されている劇伴音楽(挿入歌を除く)です。劇中では、『   (1)   』の導入となるミュージカル部分のBGMとして用いられました。

 

 今回、この楽曲をご紹介しようと思った理由は、本楽曲はアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期のリフレインとなっているからです。どういうことか?簡単に言えば、「1期の重要な場面で流れたOSTを全て網羅した楽曲構成」なのです。

 

 まず、千歌が話し始めた部分の、特徴的な伴奏音は、『Main theme of Lovelive! Sunshine!!』Aメロ直前の箇所と似ています。

 

 曜が話している部分は、『小さな (2) 』に近い気がします。この楽曲については後ほど言及します。

 

 続いて梨子が話す部分では、『 (3) を探して』のメロディが使われています。十千万旅館前の浜辺で梨子が千歌に自分の過去を話す場面の劇伴音楽です。ピアノの道に壁を感じ、やる気も出ないこと。環境を変えて、 (3) を聞くことができれば何か変わるのではないかと思っていること。そんな梨子に対し、千歌は「変わるよ、きっと。」と伝え、 (3) だけでも聞きに行ってみないか、と提案します。

 

 花丸が話す部分では、『夢見る  (4)  』のイントロのメロディが高音部分に乗せられていますね。自分がどのように  (4)  となっていったのか、そしてどのようにルビィと出会ったのか、について花丸自身の口から語られる場面で使われた楽曲です。

 

 さらにヨハネ善子の登場部分には、『希望の(5)』の雰囲気が漂っています。逆方向の階段のように上がる/下がる音階構成から、最後は両曲とも音階を階段のように上げて終わります。善子のセリフが「堕天使ヨハネ、ここに降臨!私の(5)を広げられる場所はどこ?」であることを考えても、やはり加藤達也さんは『希望の(5)』を意識されていたのではないでしょうか。『希望の(5)』は、千歌と梨子の会話の最後、梨子が音ノ木坂学院出身であることが明らかになった場面の劇伴音楽です。実際にピアノで演奏すると、(5)が左右に揺れながらひらひら落ちてくるような動きになるそうです。

 

 再びステージ上の千歌たちにバトンが渡ります。ここの楽曲はアニメ1期で最も重要なOSTといっても過言ではない一曲、そう、『FRIENDSHIP』です。このメロディーをアレンジしたOSTがいくつも存在し、いわば1期のもう一つのメインテーマとなっています。アレンジの中でも、特に数多くのシーンの立役者となってきたのが『素直になれなくて』です。本編を見れば、感動的な瞬間で楽曲途中の大きく盛り上がるパートを迎えられるよう、しっかりと時間調整がなされていることがわかるでしょう。なお、本楽曲の後半では『Main theme of Lovelive! Sunshine!!』のメロディも使用されています。 

また、同じく『FRIENDSHIP』のアレンジ楽曲として、ドラムスが入るかどうかの違いしかない『   (6)   』という音楽も存在します。こちらは『始まりの物語』の直前にも使用されています。初出は「バカ曜だ〜!」のシーンですね。さて、なぜここでこの楽曲を紹介したかと言いますと、アニメ『ラブライブ!』のOSTとの関連についてお話ししたかったからです(ここからは想像でしかないのですが)。

 

 『ラブライブ!OSTの中で特に重要なシーンで繰り返し使用されているものが何曲かあります。その一つが、『友情』。ことほのうみのシーン、絵里が希の夢を代弁するシーン、最後の練習後に神田明神へお参りするシーンなどで用いられています。題名の通り、友情がテーマとなる場面が多いです。『花陽の決意』も同じく重視されています。題名通り花陽入部シーンの印象が強いと思いますが、最も重要と言っても過言ではない、あの海岸のシーンのBGMもこの楽曲です。こちらも友情を描く上で欠かせない楽曲となっています。劇中で丁寧に丁寧に幾度となく使われてきたこれらの楽曲は、『ラブライブ!』のテーマ楽曲でもあったわけです。

 

 では、サンシャインではどのような曲がそのような役割を果たしているのでしょうか?———実は、主に4つのテーマメロディ(群)が存在します。「輝き」「友情」をテーマとした旋律が1シーズンごとに1つずつで、計4つとなります。(もう一度ですが、こちらの方の記事を参考とさせていただいております。重ねてお礼申し上げます。→http://torys.hatenablog.jp/entry/OST/8)そのうち、1期の「友情」を描くテーマメロディが、まさに『FRIENDSHIP』なのです。そして、それと全く同じメロディの楽曲が『   (6)   』。

 

 みなさん、ここで思うことはありませんか…?

 

”『友情』『花陽の決意』と対応している!

 

 そう捉えることはできないでしょうか?いやいや…そんなのこじつけでは…私もそう思いました。が、サンシャインの劇伴音楽を担当された加藤達也さんは、藤澤慶昌さんのあとを受けるということでとても責任を感じたと発言されています(要旨)から、藤澤さんの音楽を受け継ぐという意識が題名という形で表れているとすれば、それはむしろ自然なことではないでしょうか。

 

 さらに、私がこの説を提唱しているもう一つの理由が、使用シーンも対応していることです。先ほど、『花陽の決意』はあの海岸のシーンで使用されたと書きましたが、時は流れ、その「海岸」にはAqoursも訪れています。μ’sが伝説を作れた理由に気づき、Aqoursの進むべき道を確信した千歌たち9人。その姿を包み込んでいたのが、まさに『FRIENDSHIP』でした。たしかに完全な対応というわけではありませんが、そこはおそらくドラムスを入れる場面ではないと判断して、『   (6)   』ではなくメロディが同じ『FRIENDSHIP』を採用されたのではないかと思っています。というよりも、『   (6)   』を使ったが情景を考慮してドラムスを抜いたバージョンにしただけで、決して『FRIENDSHIP』を使ったわけではない、というのが正確な表現なのではないでしょうか。真相が明らかになることはおそらくないでしょうが、μ’sの終わりの場所とAqoursの始まりの場所を対応させていただけではなく、μ’sの終わりの音楽とAqoursの始まりの音楽をも対応させていた、と考えた方が、ちょっぴり夢が膨らみませんか?

 

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 続いてメロディが変わり、0票という現実に立ち向かう6人を描く場面に移ります。ここで使用されているのは、『小さな (2) 』のメロディそのものです。これは、梨子が転校生として教室に入ってきたときに、千歌が「 (2) だよ!」といって手を差し伸べるシーンのBGMですね。

 

 ちなみにこの音楽は、『舞い降りた (2) 』と対になっています。こちらは、梨子が教室に入ってくるシーンで幕が上がった直後、千歌が風で飛んで行ったメイド喫茶の広告を追いかけてUTXのモニターにたどり着く一連のシーンで使用されている楽曲です。なお、梨子が教室に入ってくるときの音楽には、どちらの場面でも同じ『(7)色の風』が用いられています。

 

 『舞い降りた (2) 』『小さな (2) 』はいずれも、メインテーマ『Main theme of Lovelive! Sunshine!!』のメロディーをアレンジしたものとなっています。この後も1期を通して『Main theme of Lovelive! Sunshine!!』のメロディーは幾度となく姿を変えて登場します。この対比と全く同じ演出方法が2期1話でも見られ…(☆〜★につながる話題です)。

 

 千歌の名ゼリフに差し掛かるところで、最後のメロディ『輝きを目指して』に転換します。本編の該当シーンはこの楽曲も相まって非常に感動的な演出となっていますが、それと同じくらい、いやそれ以上に感動的なシーンがあります。『  (8)  』を弾くも心が揺れ動く梨子と、そんな彼女に気づき救いとなる言葉をかけた千歌が、互いに手を差し伸べる場面です。なお、「0だったんだよ!悔しいじゃん!」と言って立ち上がる瞬間に、ピアノによる旋律が聞こえますが、この旋律は『FRIENDSHIP』と同じものになっています。相当に練られた編曲であることが読み取れる、OST屈指の部分とも言えるでしょう。

 

 さて、最後を飾るセリフは

 

私たちは

この町と

この学校と

この仲間と一緒に

私たちだけの道を歩こうと。

起きること全てを受け止めて

全てを楽しもうと。

それが、輝くことだから!

 

輝くって、楽しむこと!

      (9)      ために!

さぁ、行くよ!

 

ですね。

 

 この楽曲を通して、OSTの深い世界を少しでも知っていただけたなら、幸いでございます。